リア側のシフトインナーケーブルが切れてしまいました。
前に切れた時はディレーラーの調整とか面倒くさそうと思ってお店で交換してもらいました。
でも、消耗品だし工賃もバカにならないので自分でやってみることにしました。
今回はアウターケーブルは交換せずリアのインナーケーブルだけを交換です。
インナーケーブルの付け替え自体はいたって簡単でした。
リアディレイラーの調整も、ちゃんと理屈を理解すれば難しくはなかったです。
シフトインナーケーブル交換に必要なもの
シフトインナーケーブル交換には以下のものが必要になります。
・新しいシフトインナーケーブル
・ワイヤーカッター
・ラジオペンチ
・アーレンキー(4mm、5mm)
・ドライバー
・作業用手袋
シフトケーブルは、インナーケーブル単品のものとアウターケーブルもセットになっているものがあるので間違えないように購入してください。
ケーブルはペンチだとなかなか切れないし、切り口がばらけてキャップがハメにくくなります。
今後も自分でやるなら、それほど高くはないのでワイヤーカッターの購入をおすすめします。
いざシフトインナーケーブル交換
シフトインナーケーブル(以降ケーブルと言います)の交換は以下の手順で行います。
① 古いケーブルを取り外す
② トップ側のストローク(ディレーラーが動く範囲)を調整する
③ 新しいケーブルを取り付ける
④ ロー側のストロークを調整する
⑤ スプロケットとガイドプーリーの距離を調整する
⑥ ケーブルテンション(張り具合)を調整する
今まで乗っていて違和感がないならディレーラーの調整は飛ばして以下の手順でもかまいません。
① 古いケーブルを取り外す
③ 新しいケーブルを取り付ける
⑥ ケーブルテンション(張り具合)を調整する
① 古いケーブルを取り外す
クランクを回しながらシフトレバーを操作してトップギア(最小ギア)の位置まで変速し、ケーブルがいちばん緩んだ状態にしておきます。
ケーブルが切れてしまっている場合は必要ありません。
エンドキャップ部分をワイヤーカッターで切り落とします。
ケーブル固定ボルトをアーレンキー(5mm)で緩めてケーブルを外します。
次にシフター部分から古いケーブルを抜き取ります。
ST-5700の場合はこの穴(シフターによって位置が異なる)からケーブルを抜き取ります。
下から見るとチラッとタイコ(ケーブル先端の止め金具)が見えています。
反対側からケーブルを押せばタイコが飛び出してくるのでラジオペンチなどで掴んで引き抜きます。
ここで注意が必要なのが、タイコの位置はシフトチェンジによって移動するということです。
トップギア(最小ギア)とローギア(最大ギア)のあいだでこのように移動します。
つまりケーブル交換時はトップギアの位置にタイコを移動させておかないと、いくら反対側からケーブルを押してもこの穴からタイコは出てきません。
コレを知らないとケーブルの抜き差しにかなり苦戦します。
但し、シフトケーブルが切れている場合など反対側から押してもタイコが出てこないこともあります。
そんな時はタイコをローギア(最大ギア)の位置に移動させます。
ローギアの位置には開閉可能なカバーがあり、これを外せばタイコに直接アクセスできます。
② トップ側のストロークを調整する
リアディレイラーのトップ側のストローク(動く範囲)を調整します。
後方から見て、ガイドプーリー中心部が最小ギアの外側の線の真下にくるように、ストローク調整ボルト(High)をドライバーで回して調整します。
時計回りに回すとガイドプーリーが左に移動し、反時計回りだと右に移動します。
③ 新しいケーブルを取り付ける
ケーブル調整ボルトを時計回りに動かなくなる(いちばん緩んだ状態)まで回します。
そこから2回転ほど反時計回りに戻しておきます。
この穴から矢印の方向にケーブルを挿入していきます。
タイコ受けがローギアにある場合はトップギア(この穴の位置)に移動させてください。
上から出てきたケーブルをアウターケーブルに通していきます。
(バーテープで見えませんが緑ラインにアウターケーブルが通っています)
入りにくい場合はマイナスドライバーなどで誘導するといいです。
自転車によって違いますが、OYG! のものはケーブルが途中でフレーム内を通ります。
そしてココから出てきます。
ガイドレールに沿わせますが、そのままでは滑りが悪いのでチューブライナーを通します。
今回は元々自転車に付いてたものを再利用しました。
そして再びアウターケーブルを通します。
ケーブルを引っ張ってテンションを掛けながらケーブル固定ボルトで固定します。
ケーブルを何度かグイグイと引っ張って初期伸びをとります。
ケーブルが緩むのでケーブル固定ボルトでもう一度固定しなおします。
ケーブルの余分な部分をワイヤーカッターで切り落とします。
ケーブルエンドキャップをはめてケーブルカッターの付け根辺りでカシめます。
④ ロー側のストロークを調整する
リアディレイラーのロー側のストローク(動く範囲)を調整します。
シフトチェンジをしてチェーンをリアの最大ギアにします。
後方から見て、ガイドプーリー中心部が最大ギアの中心部の真下にくるように、ストローク調整ボルト(Low)をドライバーで回して調整します。
時計回りに回すとガイドプーリーが右に移動し、反時計回りだと左に移動します。
※Highの時と逆の動きをします。
⑤ スプロケットとガイドプーリーの距離を調整する
チェーンの動きが妨げられない範囲でガイドプーリーがギアに近づくように調整します。
まず、チェーンの位置をフロント側を最小ギア、リア側を最大ギアにします。
クランクを逆回転させながら、Bテンションアジャストボルトをドライバーで回して調整します。
時計回りに回すと距離が離れ、反時計回りだと近づきます。
次に、チェーンの位置をリア側のみ最小ギアにして同様の調整をします。
⑥ ケーブルテンションを調整する
ケーブルのテンションを変えて変速の動きを調整します。
細かな調整の仕方はあるんですが、ここでは簡単に説明します。
実際にクランクを回しながらシフトチェンジを行います。
シフトダウン(ローギアへの移動)がスムーズでない場合は張りが弱いです。
ケーブル固定ボルトを反時計回りに回してケーブルテンションを強めます。
シフトアップ(トップギアへの移動)がスムーズでない場合は張りが強いです。
ケーブル固定ボルトを時計回りに回してケーブルテンションを弱めます。
※ケーブル調整ボルトで調整しきれない場合は、ケーブル固定ボルト緩めてケーブルを張りなおす必要があります。
まとめ
案ずるより産むが易し。
シフトインナーケーブルの付け替え自体はいたって簡単でした。
リアディレイラーの調整も理屈を理解していればそれほど難しいものではないですね。